10月卓話を開催しました

2025年10月に、株式会社仁設計で「建築×照明デザイン」を手掛けておられる青木千春さんを講師に迎えて卓話を開催しました。

青木さんは2008年、九州大学大学院修士課程(建築学)修了後、株式会社松下美紀照明設計事務所に入社され、福岡タワーのライトアップや博多旧市街ライトアップウォークの企画などで実績を積まれたのち、2016年、建築家のパートナーが設立した設計事務所に所属する形で独立されました。その後、基山にある大興善寺の紅葉ライトアップに連続して携わるほか、太宰府の「九州ヴォイス」や山口県小月「YSK社屋」、南区花畑「HOUSE」など多様なプロジェクトを手掛けてこられました。また、2009年設立当初から、当クラブのチャーターメンバーとして活躍されています。しかも4児の母として育児もこなすスーパーウーマンです。

今回の卓話は、青木さんのデザインにより「2025年照明施設賞」(一般社団法人照明学会)に輝いた複合商業施設『MEINOHAMA STEPS』を訪れ、実際に照明デザインを鑑賞することからスタートしました。北欧調のシンプルで美しい店内デザインを際立たせる照明や、屋内から漏れ出る明かりが街角に温かさを醸し出す外観を鑑賞しながら、青木さんの具体的な解説を伺うことで、照明デザインが室内や外観およびそこにいる人々にもたらす影響や効果を身をもって感じ取ることができました。その後、セミナールームでこれまで手掛けられた数々の照明デザインを映像で追いながら、照明デザイナーというお仕事や、「照明デザインの現場から見る未来」について幅広くご講話いただきました。

参加者は皆、青木さんが次々に映し出す照明の美しさに感嘆するとともに、そのデザインの裏で、青木さんが施主様の心に寄り添いながら、そこに住まう人、そこを訪れる人、果ては周辺の環境にまで気を配り思いを巡らせていることを知り、照明デザインという仕事の奥深さにとても心を打たれた様子でした。

クラブメンバーも、日頃一緒に活動している青木さんの、いつもとは違う「照明デザイナー」としての一面を知り、仕事に向き合う真摯さや志の高さに尊敬の念を新たにしました。これからも青木さんが創り出す光が、その地域に根付き、その地域に住む人々から誇りとして愛され続けることを心から願っています。

※クラブサポーターになっていただくと、当クラブが開催する卓話やイベントなどを優先してご案内いたします。ご興味のある方はお問合せください。

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